新卒で銀行に3年間勤めて、それから転職してきました。もともと教えることが好きで、学生のときは学校の先生を目指していたのです。ところが教育実習の場で、自分が教えたい対象は子どもたちではないなと気づき、先生の他に思い浮かぶ仕事もなく、様々な業種を目の当たりにできる銀行員になりました。
銀行員としての外回りで、様々な会社の社長さんから相談を受ける機会がありました。「相談を受けて何かを教える」のは先生と同じだなと思ったのですが、その多くが税務関連の相談でした。ご存知の通り、法令上、税金の説明は銀行員がやってはいけないことになっています。「銀行員という肩書ではお客様の役に立てない。ならば税理士になりたい」と銀行に入ってわりとすぐにそう思いました。

ちょうど近くに住んでいたので、小野瀬・木下税理士法人 小野瀬公認会計士事務所のことは知っていたんです。税理士の勉強をしつつ働けるということだったので、入社を決めました。

資格取得のためのサポート体制はしっかりしていますね。まず代表をはじめ資格を持っている上司の方々がいますから、どんな勉強方法だったのかも教えてくれますし、参考書はこういうのがいいよと勧めてくれます。あとは時間ですよね。働きながらの勉強で一番難しいのは時間の確保です。代表面談のときや、出先に上司と同行したときなどに「時間がなかなか取れない」という話をすると、すぐどの担当先がネックなのかを確認してくれて、それを他の方に振ってくれたりして勉強時間を確保してくれる。本当にありがたいです。

そうなってくると、やる気にもつながっていきます。事務所内には他にも資格試験を受ける若手がたくさんいますが、みんな同じ気持ちだと思いますね。

私は今年28歳で、事務所ではずっと一番下だったのですけれども、この間やっと年下が入りまして。その人も税理士を目指しているので、やはり「負けられない」と思いますね。チャレンジしている人が周りにいることは励みになります。

これは資格だけでなく仕事もそうですが、先輩に追いつく／後輩に追いつかれないということは意識しています。覚えることが山ほどあって、ですから先輩方の知識量に追いつくようにがんばる。それをしながら、もちろん後輩たちを教えつつ、後輩たちに追い抜かれないようにがんばる。その結果、事務所全体としてレベルが高まっていく、というのが自然な流れになっています。

仕事の上で工夫しているのは「聞き方」です。

まだ3年目で分からないことが多く、上司に聞くのですが、自分の中に何もない状態で聞いていては餌をもらってるだけになってしまいます。様々な法令や国税庁の通達などがあり、自分が今抱えている問題についての答えはそれらの中に絶対あるはず。予めそれを探して、自分の中で「大体こうだろう」という当たりをつけてから最後の確認として上司に聞くというスタンスを大事にしようと思っています。調べた・考えた分、より知識が身に付いていきますから。

オフィス内でのコミュニケーションが円滑なのはありがたいですね。私はどちらかというと人と話をするのが苦手なタイプだったのでことさらそう思います。最近、仕事以外の所でスタッフ同士が関係を持つことが増えてきたのが大きく影響していると思います。カラオケ、ランニングなど趣味のコミュニティがいくつかありますが、私がよく参加しているのはゴルフです。仕事以外のゆったりとした時間に見せる顔というのは、仕事のときの難しい顔とは違っています。そんな顔を知っていれば、コミュニケーションはより円滑になっていくと思います。

正直、そんなに簡単な仕事ではありません。簡単ではないからこそ、お客様である経営者は分からない、分からないからアウトソーシングしてもらい、そこを補える知識などを提供していく立場なわけですね。一方で、知識に欠けるところがあっても、お客様と信頼関係を築き、お客様のためにという一心でやりとげる人もいます。

やはり第一は「お客様のために何かしたい」という気持ち、そしてお客様と信頼関係を築くコミュニケーション能力が大切ですね。この事務所内には膨大な知識があり、入ってから切磋琢磨しつつ学んでいける環境がありますから、知識は後から身につけられると思います。

人間相手の仕事ですから、まずはお客様と話す、コミュニケーション能力が大事です。逆にそれがあれば、会計・税務の知識がなくても、今の私のように何とかやっていけます。知識的なことは学んでいけばいい。うちは教育体制では一番と言っていい事務所です。興味があり、「お客様のために何かしたい」という気持ちがあるのであれば、ぜひ会計の世界に飛び込んできてもらいたいと思います。